2012年8月25日土曜日

夏の食養生

毎日本当に暑いですね。
夏の終わりともなると、こう連日暑さが続くと、疲れが出てきて身体もバテ気味。

食欲も落ちてきて、ついサラダや果物に手がいっていしまいますよね。
確かに夏は、汗をかいたり心拍数が多くなり、
心機能が活発に動くので、心(心臓)に負担がかかります。
ですから、身体に籠もる熱を冷まして、心に栄養を補う必要があります。

基本的に、夏が旬の食べ物は大体、夏の暑さを冷ます作用を持っています。
たとえば、トマトやレタス、きゅうりなど、サラダの材料になる野菜や、スイカ、バナナ、メロンなどの熱帯地方の果物は、身体の熱をとり、夏の暑さの不快感を取り除いたり、身体を潤してくれます。
また、ニガウリやきゅうりは、熱を冷ますとともに、それによって生じた毒素を解毒してくれます。
だから、この時期にサラダや果物を欲しくなるのは、生理的に正しいことです。

しかし、今の生活は、冷房が普及し、冷蔵庫で食べ物を冷やすことができるので、
それらをあまりたくさん食べてしまうと、必要以上に身体を冷やしてしまいます。
身体を冷やす食べ物を食べると、消化器はダイレクトに刺激を受けるので、
機能が低下し、エネルギーを効率よく作ることができません。
すると、心に必要なエネルギーを供給できなくなってしまいます。

また、呼吸器は、温度や湿度の変化に敏感で、
外気はもちろんお腹の冷えにも敏感に反応します。

生体エネルギー(気)は、呼吸によって外気から得たエネルギーと、
消化吸収によって得た食物エネルギーと、
親から受け継いだ生まれながらに持つエネルギー(腎気)とを、あわせて作り上げます。

ですから、お腹と呼吸器の不具合でエネルギーが不足してしまうと、
その分生まれながらに持つエネルギーで補填しようとします。
生まれながらのエネルギーを消費することは、身体全体に負担をかけることになりますから、
それが何度も続くと身体全体が消耗して、「夏バテ」を引き起こしてしまいます。
ですから、それを予防しまた、養生するためには、
身体に必要以上の熱を溜めないようにしつつ、お腹と、呼吸器を滋養してあげる必要があります。

日本の夏は、もともと湿気が多いのですが、
最近は特に湿気と暑気が多い亜熱帯的な気候になっていますので、
湿気に弱いお腹と呼吸器は、更に気をつけなければなりません。

胃腸の働きを助ける食べ物は,穀類、肉類,イモ類など。
そして、暑さと湿気を取るのは,そばや、大麦、大根、緑豆です。
食べやすいからといって、身体を冷やす食べ物だけに偏らず、
これらの食材もバランスよく取り入れましょう。

また、東洋医学では、酸味は発汗を抑え、疲労を回復し、
塩味は心の機能を補うといわれています。
夏は汗をたくさんかいて水分と一緒にミネラルやビタミンも失われますので、
それらを補う意味でも、これらを補給することも大切です。

しかし、何よりも必要なのは、休養です。
疲れたらすぐ休んで、その都度コンディションを整えることが、
この厳しい残暑を乗り切る秘訣です。





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