2013年4月5日金曜日

.春だから血が騒ぎます。

先週に引き続き、春の風邪に翻弄されっぱなしです。
気温のアップダウンもさることながら、今年の春は大風が吹き荒れて、
毎年、毎季節ごと、その季節の特性が強くなって、
過酷な環境になっているような気がします。

前回、春の邪は「風邪(ふうじゃ)」だとお話しましたが、
風邪(ふうじゃ)という邪は、1年を通して存在します。
春の風邪は東から吹いて,作物や生き物を生長させる力があります。
夏の暑い南風は,作物に実を生らせて成熟させ、西から吹く秋の風は乾燥を運び、
葉や実を落とし、収穫させます。
そして冬の北風は寒さを運び、全ての生き物の活動を休息させて、
エネルギーを蓄えるようになります。

そして春の風に吹かれて、まず元気に活動を始めるのは、「肝」という器官です。
これは前にもお話したように、臓器で言えば「肝臓」に当たります。

肝は、身体が休息期から活動期に入るため、
今まで蓄えていたエネルギーを血(血液)で全身に分配し、
各器官が元気に動けるようにします。

血の運搬は心(循環器)なので、肝は心を活発に動くよう促します。
すると、血流が急に多くなりますから、血液を多く分配されている脳の血流量が減少して、
なんとなくぼんやりしたり眠さを感じたりします。

また、肝と心が司る精神、情志の活動も上昇するので、ホルモンの代謝にも急激な変化が起こり、興奮しやすくなるので、いわゆる「血が騒ぐ」状態になり、肝機能が更に亢進しやすくなります。

肝の性質は伸びやかで活発な活動を好むので、ストレスなどで抑えつけられることを嫌います。
抑えられると、暴れてさまざまな不定愁訴を引き起こします。
特に活発なこの時期は、ちょっとした環境の変化や、
日常のささいな刺激にも過敏に反応して、亢進したり、鬱滞したりと、翻弄されてしまいます。

眼精疲労、頭痛、めまい、イライラ、不眠、精神不安、冷えのぼせ、
動悸、肩こり、筋の引き攣れ、生理不順や、自律神経失調症・・・などのさまざまな不定愁訴は、
急に動き出したエネルギーや血液などに、身体がついてかない症状です。
そして、その動きで、身体は消耗しやすく、だるさや、眠気、無力感などを感じたりもします。
また、冬の毒気を排出するため、にきびや吹き出物なども出やすくなります。

気持ちのいい季節なのに、
身体は不調になりやすい春をうまく乗り切るためには、酸味のあるものを食べましょう。
酢の物、レモン、梅干など定番のすっぱいもののほかに、
この季節は、かんきつ類やイチゴなどの果物も豊富に出まわっていますから、
旬の食材として、それらを摂るのが効果的です。

酸味には、収れん、固渋作用(暴れるものを収めて、固める作用)があるので、
亢進した肝の機能を適度に抑え、「血のさわぎ」を鎮めるので、
興奮を鎮め、体の疲れを癒してくれるので、リラックスして深い眠りをもたらしてくれるでしょう。

しかし、冷え性の人や、体質の弱い人は、もともと血の巡りが悪いので、
酸味は控えたほうがいいでしょう。
また、酸味を取りすぎると、今度は胃腸の働きを阻害してしまうので気をつけましょう。


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