2014年10月28日火曜日

肌は身体の鏡です。

今日も秋晴れいいお天気。
でも、ここの所寒気の影響で、めっきり冷えてきました。
12月の陽気の日があったりして、そろそろコートを着ている人の姿も見えてきました。
ひんやりとした秋風に、思わずくしゃみや鼻水がでてしまいます。


ここから先は、乾燥も進み肌もカサカサしやすくなります。
東洋医学では、肌は外気から身体を守るバリアのようなものだとされています。
肌の表面には、「衛気」という生体エネルギーが流れていて、
肌のハリと艶を与えています。


ですから、衛気の流れが悪くなると肌荒れになり、
肌の調子が悪くなると、ウイルスや風邪、寒邪、湿邪といわれる、
身体によくない影響を及ぼす外気が身体に侵入するのを許してしまいますから、
風邪をひきやすくなったり、様々なところに不調を訴えたりします。
また、皮膚は内臓とも深くかかわっていて、
内臓のトラブルが肌に表れるとされています。


西洋医学的には、肌の生理機能は主に自律神経によって支配されており、
自律神経の乱れや精神的ストレスによって、大きな影響を受けます。
自律神経は、身体全体の機能の調整にかかわっているため、
東洋医学の見解同様、体調と肌の状態は、とても密接に関係しています。


例えば、ストレスがたまったり、お酒の量が多かったりすると、
肝の機能が低下します。
ここは血の流れを主っていますので、機能が低下すると、顔色が青くなったり、
目の周りが黒くなったりします。


そのストレスが過度に継続すると、今度は心(心臓)に負担がかかり、
血の巡りが悪くなりますから、顔面蒼白になり、力のない表情になります。


また、脾(おなか)は消化とともに、エネルギーと水分を身体にめぐらせます。
ですから脾の機能が悪いと、顔色は黄色くて力がない表情になったり、
肌のきめが粗くなったり、むくんだりします。


風邪などをひいて、咳や鼻が出たりすると、肺の機能が低下します。
ここは呼吸活動により全身に気をめぐらせ滋養する働きがあり、
体表に流れる衛気を主っています。
ですから、肌とも密接な関係があり、肺の機能が滞ると、
顔色が白くなり、肌の潤いが失われ乾燥肌になりやすくなります。


寝不足やハードな生活が続くと、腎の機能に支障をきたしてきます。
腎は、生体エネルギーを貯める場所であり、身体のいちばん深い場所で、
命を養う場所です。
ですから、機能が低下すると老化現象が加速し、シミや皺を作り、肌も黒ずんだりします。
また、髪の毛に反応がるので、毛が抜けたり、白髪になったりします。


肌荒れを治すことは、身体を治すことでもあります。
肌がカサカサしているからといって、ただ保湿クリームを塗っても解消しません。
まず、自分の生活を見直して、身体を養うことから始めましょう。


それでも、衛気は体表を流れていますから、肌を優しく撫でるようにマッサージすると、
衛気の流れを助け、肌に潤いを与えます。
気になる場所を指の腹や掌で試してみてください。
マッサージするときに、肌がひっぱられたり、肌がへこむのは強すぎます。
羽が肌に滑るように、掌を優しく滑らせましょう。



2014年10月3日金曜日

関節と身体の関係

清々しい風が吹いています。
陽の光もキラキラして、お出かけしたくなるような陽気です。
去年の今頃は、まだ暑かったけれど、
今年は秋らしい過ごしやすいのがうれしいですね。
こんなときは少し身体を動かして、代謝を促したいものです。


人間の身体はいろんな骨がつながってできています。
骨と骨の間(関節)には隙間があり、
その隙間があることにより潤滑に関節が動かすことができます。


しかし、姿勢の悪さや、過度な動作などにより、その場所に疲れがたまると、
そのすきまは、筋肉の緊張などにより引き付けられて隙間が狭くなってしまいます。
骨と骨の間の隙間には、血管や神経が通っているところも多く、
隙間が狭くなり詰まってくると、血液や神経の流れが悪くなり、
身体の動きや働きが悪くなり、
そこに老廃物がたまりさらに滞りを作るという悪循環を作り出します。
この「滞り」が「こり」です。


また、骨と骨の隙間が詰まると、逆にほかの骨間の隙間が広がりますから、
それを支えている筋肉に負担がかかり、今度はその部分が弱くなってしまい、
負担をうけとめられないと、痛みを引き起こします。


その場所には東洋医学でいうところの「ツボ」がたくさん点在しており、
内臓にも密接につながっているので、この場所が詰まったり、こりができると、
内臓の不調にもつながります。
(逆に、内臓の不調からこりがでることもあります。)


たとえば、パソコンやデスクワークなどで前傾姿勢が多いと、
肩甲骨あたりの脊椎間や筋肉が緊張し、コリが生じます。
そのあたりの筋肉は、呼吸を助ける筋肉でもありますから、
呼吸が浅くなったり、咳が出やすくなります。
逆に咳風邪などをひいたり、ぜんそくの人も背中が張ります。
この辺りに呼吸系と関係するツボがあるのも納得できます。


胃が悪くなると、胃を動かす固有筋が緊張します。
すると、脊柱に走る中枢神経に伝わり、
脊椎の周りで背中を支えている筋肉が緊張し、
その緊張が背骨や肩周辺の筋肉まで上のほうに伝わり、
背中から首に近い肩筋肉が硬直します。
この辺りには、胃に関係したツボが多く点在していて、
昔から、肩と胃は関係が深いことがわかっています。
ですから、肩こりがひどい人は、胃も弱くなりやすいといえそうです。


東洋医学と西洋医学は違うと思われがちですが、
ちゃんと突き止めていくと、実は同じことを言っていることが多く、
とても興味深いです。


関節の詰まりは、身体の動きや機能を低下させ、
「こり」は身体の巡りを阻害し、、一か所の「こり」はその次の「こり」を生み出し、
数々の不定愁訴や、身体の不調を引き起こします。


同じ姿勢で長時間いると、この悪循環を作りやすいので、
簡単でいいですから、こまめに身体を動かして、この悪循環に陥らないようにしたいものです。
また、深呼吸など深い呼吸ができると、身体の巡りをさらに助けます。


こんな気持ちのいい日には、外で深呼吸をして少し身体を動かせば、
身体もすっきりできますよ。